介護施設で需要が高まっている機能訓練指導員は、要介護者や要支援者に対してリハビリテーションを実施する仕事をする。
指導員として働くためには、看護師や理学療法士をはじめ、8つの国家資格のいずれかを取得していなければならない。
また、資格以外で求められるスキルとして、コミュニケーション能力が挙げられる。
機能訓練は、利用者だけでなく、その家族や同じ施設で働く介護職に訓練の状況や様子を伝える必要があるからだ。
通常、利用者の機能改善にはチームとして支援する方法がスタンダードになっており、情報の共有はとても大切なのだ。
また、リハビリを受ける利用者には様々な個性がある。
やる気のある明るい人もいれば、短気なタイプや無口で無気力のないタイプの人もいる。
そのため、利用者の個性に合わせて柔軟に接する必要があるので、コミュニケーション能力は、機能訓練の仕事をスムーズに行う上で非常に重要なスキルとなるのだ。
それから、機能訓練においては、どうすれば利用者が他人の介助なしに生活できるのかを考えることも重要だ。
したがって、訓練を通じて観察力を磨くことも忘れてはならない。
そして、ある動作が困難な場合は、どうすればスムーズに動けるようになるのかを考察し、リハビリ内容に反映させていかなければならない。
さらに、機能訓練は1年以上の長期にわたる場合も珍しくないので、忍耐力を養うこともポイントだ。
高齢者はリハビリを続けても結果が現れにくい。
しかし、リハビリを止めてしまうと、みるみる老化は進んでしまうため、じっと我慢して、辛抱強くリハビリの重要性を説きながら、高齢者の身体機能訓練に付き合っていくことを続けていかなければならない。